Aurex(TOSHIBA)製2ヘッドシングルキャプスタンカセットデッキ、PC-X60ADの修理依頼をいただきました。
つい最近、入手されたということです。
再生は不可、ただし、早送り巻き戻しは頼りないものの走行可です。
カセットの検出スイッチを指で押し付けても、キャプスタンが回転し始めません。
カバーを開けます。キャプスタンベルトが切れています。
メカを降ろします。
背面のプレートを取り外します。
加水分解で溶けたベルトが貼り付いています。
アルコールで拭き取ります。
接点を磨きます。
リールモーターユニットを取り出します。
リールを脱着してグリスアップします。
アイドラーゴムを交換します。14*9*2mmです。
カウンターベルト(1)を交換します。
新しいキャプスタンベルトを掛けて組み立てます。径73mmです。
ピンチローラーを交換します。
カウンターベルト(2)を交換します。
本体に戻して動作確認を行います。
315Hzの信号が記録されたテープを再生し、速度を調整します。
ヘッドアジマスの調整を行います。
録再バランス調整を行います。
録音状況を確認します。Aurex独自のノイズリダクション「adres」をONにした時の状況も確認します。
以上、修理完了です。