先日、A&DのGX-Z7000を修理していた時のことです。
メカのメンテナンスを終え、動作確認を行っていたところ、再生は正常でしたが、
録音ではRECLEVELの調整ができません。最初は接触不良かと思い、接点復活剤を処置しましたが、まったく改善は見られません。ということは、VOL自体の故障でしょうか?
面倒ですが、メイン基板を取り外して点検を行うと、VOLの端子部が折れていました。
本来はこのように取り付けられています。
左右CHとも折れていました。
手持ち品と交換します。
元通り組み立てて、動作確認を行います。もちろん正常に作動します。
今回のように完全に破損しているといった事例は極端ですが、GX機のうち、GX-73、GX-93、GX-Z7000、GX-Z9000では、RECVOLが故障しているケースをよく見かけます。その際に特徴的なのは、指差ししている固定用のナットが緩んでいるということです。
なぜこの部分だけ緩むのかはわかりませんが、ナットが緩んで振動の影響を受けやすくなり、長い時間をかけてVOLの端子に繰り返し応力が掛かり折れてしまったのでしょうか?
このVOLは、シャフトの長い特殊品のため、現在ではパーツの入手はかなり困難な状況ですので、GX機をお持ちの方は故障する前に早めの点検を行うことを強くお勧めします。
今回は以上です。