A&DのGX-Z9000です。
最近ベルト交換を行ったところ、出力不良が起きたということです。非常に珍しい状況です。
トレイ開閉はOKですが、
カセットをセットしてCLOSEすると、閉まり切りが悪く、勝手に開いてしまいます。
最初は閉まる時に手で補助して動作確認を行っていましたが、遂にはホルダーが外れかけてしまいました。
フロントパネルを取り外し、ホルダーを修理します。
再生状況を確認します。音は出ますが、お話しにあったように出力が低い状況です。また、右CHがその傾向が顕著で、調整では対応できません。回路の故障でしょうか?
ところが、自己録再では正常に出力されます。この状況は、ヘッドの調整不良が疑われます。
テストテープを再生しながら、左右のレベルがMAXになるよう、ヘッドの高さと傾きを調整します。
ヘッドアジマスの調整を行います。
ようやく正常な状態に回復しました。なぜベルトを交換しただけでヘッド調整不良が発生したのかは、まったくわかりません。
315Hzの信号が記録されたテープを再生し、速度が許容範囲内にあることを確認します。
再生バランスの調整を行います。
録音バランスの調整を行い、修理完了です。