以前当店で修理したTC-FX7です。
録音ができなくなったということです。また、再生時にレベル低下が起きたことがあるとのことです。
再生は正常です。
録音中は正常に動作しているように見えますが、巻き戻して再生してみると、上書きどころか消去もされていません。
もう一点、使用中にリール台の先端が飛び出すことがあるということでしたので、弾性のある接着剤を処置します。
カバーを開けます。
指差ししているのは、再生と録音を切り替えるリレーですが、点検の結果、問題無しでした。消去も録音もNGということは、バイアス関連の回路が故障している可能性があります。
回路のトランジスタを脱着して点検したところ、2SA1026というタイプ2ケが故障していましたので、代替品の2SA733と交換しました。
録音テストを行います。わずかに改善が見られ、録音はされるようになりましたが、かなり悪い状態ですので、ほかにも故障している箇所があるようです。
いままであまり事例はありませんが、バイアスOSCユニットの故障が疑われます。手持ちのTC-K555のジャンク機から移植します。
無事治りました。以上、修理完了です。