SONY社製3ヘッドデュアルキャプスタンカセットデッキ、TC-KA3ESの修理依頼をいただきました。
ESモデル定番の故障です。
トレイ開閉はOK、
再生NG、早送り巻き戻しOKといった状況です。
カバーを開けてメカを取り出します。
分解を進めます。
ピンチローラーは、見た目は正常でしたが、硬度を測定すると80(新品は70~75程度)を超えていましたので交換を行います。
分解を進めます。
キャプスタンモーターユニットを分解します。
基板上の電解コンデンサーを交換します。
新しいベルトに交換し組み付けます。
フロント部分を分解します。
ベルト(左)が伸びています。右は新品です。
プーリーを脱脂して新しいベルトを仮掛けします。
ロータリーエンコーダーを分解します。
接点を研磨清掃し、スライド接点専用グリスを塗布します。
本体に組み込んで動作確認を行います。
315Hzの信号が記録されたテープを再生し、速度が許容範囲内に収まっていることを確認します。
ヘッドアジマスの調整を行います。
バイアスキャリブレーション後に録再バランス調整を行います。
テープポジションの異なる数種類のテープで録再テストを行います。ヘッドの性能低下によりクロムとメタルポジションで出力レベルがやや下がりますが、これは致し方ありません。
以上修理完了です。