半年前に当店で修理したTC-KA3ESです。
右側のリールが回転しなくなったということで、再修理に至りました。異音が発生するということでしたので、当初はアイドラーギヤが破損していると思っていましたが、意外な原因が待ち受けていました。
再生ボタンを押すと、ピンチローラーでテープが送られて再生が出力されますが、右側リールが回転しないためにすぐに停止します。
早送り巻き戻しはしたりしなかったりという感じです。また、時々、ガラガラ・・といった異音も発生します。
早速カバーを開けてメカを降ろします。
カセットホルダーと化粧パネルを取り外します。意外?にもアイドラーギヤに欠けはありません。では、なぜリールが回転しないのでしょうか?
一旦組み立てて再度動作確認を行うと、なぜか最初よりもかなり状況は改善されていました。しかし、アイドラーギヤの動きが悪いのか、巻き戻し後に再生を行うと、右側リールが回転しません。
試しにホルダーと化粧パネルを取り外した状態で動作状況を確認します。すると、まったく問題は発生しません。
ところが、化粧パネルを取り付けると不具合が発生します。アイドラーが化粧パネルと干渉しているのでしょうか?
化粧パネルの裏側には、窓を照らすためのLEDが取り付けられていますが、やや浮きが見られます。
手持ちの化粧パネルと交換し、
アイドラーは、クラッチの摩擦力で振り子運動する仕組みになっていますので、クラッチの効きを少し強めに調整します。
不具合は起こらなくなりました。異音が発生していたというのは、ギヤ同士が上手く噛み合わなかったことが原因だったようです。
以上、修理完了です。