今回は、私が所有するパイオニアD-07の件です。最近になって不具合が発生しました。具体的な症状としては、LONGモードのみ再生不可というものです。
RFシグナルを点検すると、ノイズが混じっていることが確認できましたので、原因として最も疑わしいのは、ヘッド直後に接続されているRFユニットです。
これがRFユニットですが、数年前に電解コンデンサーが劣化してノイズが発生したため、修理して使用していました。そこで、試しに再度交換を行いましたが、残念ながら症状は改善されませんでした。そうなるとこの集積化された回路で不具合個所を特定することは非常に困難です。
最も簡単な修理方法は、RFユニットごと交換するということですが、D-07のRFユニットというのは、私が知る限り、独自設計で他の機種とは異なるため、非常に入手が困難です。
これは、後継機のD-07Aのほか、普及機のD-05やD-06、D-HS5など、多くの機種に搭載されているRFユニットです。
並べてみると、ほぼ同じように見えますが、決定的な違いは、
RFユニットからメイン基板に接続するこのコネクタです。D-07が13ピンであるのに対し、D-07Aほか用は、12ピンです。普通に考えて、互換性は無いと思うかもしれませんが、回路図を見る限り、一番右側の13ピン以外は信号の配列が同じです。ちなみに13ピンは12Vの電源ですが、D-07Aほか用には12V電源は不要な設計になっていますので、無くても構いません。
そこで、12ピン用のコネクタのカバーの右端を切り取って、13ピンのコネクタを接続できるように改造します。
D-07用の13ピンコネクタをD-07A用のRFユニットに接続します。
RFシグナルからノイズは消え、LONGモードも再生可能になりました。今回は以上です。