Audiolife - Enjoy your audio life!!

オーディオライフ:カセットデッキ、DATの販売・修理を行っています。故障でお困りの方はご連絡ください。

ワンポイントメモ

PIONEER D-07とD-07AのRFユニット互換について

投稿日:2024年12月22日 更新日:

今回は、私が所有するパイオニアD-07の件です。最近になって不具合が発生しました。具体的な症状としては、LONGモードのみ再生不可というものです。

RFシグナルを点検すると、ノイズが混じっていることが確認できましたので、原因として最も疑わしいのは、ヘッド直後に接続されているRFユニットです。

これがRFユニットですが、数年前に電解コンデンサーが劣化してノイズが発生したため、修理して使用していました。そこで、試しに再度交換を行いましたが、残念ながら症状は改善されませんでした。そうなるとこの集積化された回路で不具合個所を特定することは非常に困難です。

最も簡単な修理方法は、RFユニットごと交換するということですが、D-07のRFユニットというのは、私が知る限り、独自設計で他の機種とは異なるため、非常に入手が困難です。

これは、後継機のD-07Aのほか、普及機のD-05やD-06、D-HS5など、多くの機種に搭載されているRFユニットです。

並べてみると、ほぼ同じように見えますが、決定的な違いは、

RFユニットからメイン基板に接続するこのコネクタです。D-07が13ピンであるのに対し、D-07Aほか用は、12ピンです。普通に考えて、互換性は無いと思うかもしれませんが、回路図を見る限り、一番右側の13ピン以外は信号の配列が同じです。ちなみに13ピンは12Vの電源ですが、D-07Aほか用には12V電源は不要な設計になっていますので、無くても構いません。

そこで、12ピン用のコネクタのカバーの右端を切り取って、13ピンのコネクタを接続できるように改造します。

D-07用の13ピンコネクタをD-07A用のRFユニットに接続します。

RFシグナルからノイズは消え、LONGモードも再生可能になりました。今回は以上です。

 

 

 

 

-ワンポイントメモ
-,

執筆者:

関連記事

DTC-57ES(姉妹機)DTC-A7

SONY製DATデッキにはいくつかの姉妹機が存在します。そのひとつがタイトルにも書きましたがDTC-57ESとDTC-A7です。 DTC-57ESは1991年発売、一方のDTC-A7はその約2年後、D …

コネクター

家電製品には基板とメカなどのアッセンブリー同士の接続箇所にコネクターが多く使われています。 1970年代頃までは半田付けがメインだったようですが、組み立てや修理時の作業性を考慮した場合、圧倒的にコネク …

スポンジ製ヘッドクリーナー

先日修理依頼をいただいたDTC-77ESですが、テープ走行音が耳障りです。この場合に考えられるのは、「ヘッドの回転音」と「ヘッドとテープの擦れ音」のいずれかです。 ヘッドの回転音は、ヘッドの軸受け部分 …

DTC-ZA5ES(姉妹機)DTC-A8

今日は先日に引き続き、SONY製DATデッキの姉妹機をご紹介します。タイトルにありますように、DTC-ZA5ESとDTC-A8です。 DTC-ZA5ESは1995年発売、一方のDTC-A8も同時期に発 …

ヘッドクリーニングについて(DAT)

今回、お客様からDATデッキのヘッドクリーニングに関する質問をいただきましたので、この機会に基本的な方法や私なりの考えをこれまでの知識や経験に基づき述べたいと思います。 1 クリーニングの方法 DAT …

検索

2024年12月
« 11月   1月 »
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031  

住所
066-0038
北海道千歳市信濃3丁目11-1-1
Audiolife 代表:小西隆幸
050-3717-0768(現在、電話での修理受付は行っておりません。当店へのご連絡はページ上部の「お問い合わせはこちら」をご覧ください)

営業時間
月〜金: 9:00 AM – 5:00 PM
土: 9:00 AM – 12:00 PM