私が日頃愛用しているアンプが故障しました。
NEC製プリメインアンプ、A-10Ⅱです。いつものように電源を入れて、接続しているDATデッキの再生を開始しましたが、なぜか音が出ません。
DATデッキは、TAPE2に接続しています。
スイッチの接触不良かと思い、ツマミを動かしてみました。しかし、感触が変です。具体的な状況としては、何かが引っ掛かっていて、TAPE1の位置にツマミを回すことができない状態になっていました。
また、不思議なのは、SOURCEに切り替えると、TAPE1に接続した機器に繋がります。さらに、TAPE2にするとSOURCEに繋がります。要するに、接続がひとコマずれてしまっているということです。スイッチが物理的に故障しているということになりますが、これは面倒なことになりました。部品の破損が原因であれば、修理不能ということも想定されます。
ラックの前にテーブルをセットし、その上に超重量級の機体を引き出して、カバーを開けます。全体の3分の2以上を電源部が占めるという、とんでもない設計です。
六角レンチでツマミを外し、VOL類のナットを緩めるとフロントパネルを取り外すことができます。
スイッチ(操作部分)を取り出します。黒い平べったいものが接続されていますが、これはワイヤです。
スイッチ本体は、アンプ右奥の基板に取り付けられていて、先ほどのワイヤで繋がっています。操作部分のシャフトを回すことによってワイヤーが伸び縮みして、右写真の突起部が左右にスライドしスイッチが切り替わるという、超アナログな仕組みです。カセットデッキでは、ナカミチのドラゴンなどのヘッド調整に同様のワイヤシステムが採用されています。
故障していたのは、操作部分です。内部の構造ですが、シャフトにギヤ状のものが取り付けられていて、ギヤの歯に引っ掛かっているワイヤを動かす仕組みです。故障の原因は、ギヤに引っ掛かっているワイヤが、何らかの拍子で外れたためです。
無事復活しました。今回は破損等が無かったのが不幸中の幸いでしたが、古い機器ですので、いつかはその時が来るのでしょうね。アンプは私の専門分野ではありませんが、何とか修理でき、これで気持ちよく新年を迎えることができます。
今日で2024年も最後の一日となりましたが、本年も大変お世話になりました。来年が皆様にとって素晴らしい一年でありますことをご祈念しております。