A&DのG-Z9100です。
数か月ぶりに使用した際に故障が発覚したということです。
カセットを入れてCLOSEボタンを押します。
完全に閉まらず開いてしまいます。
右側のピンチローラーが元の位置まで下がり切っていません。
外装を取り外し、メカを取り出します。
カセットホルダーと化粧パネルを取り外します。
ホルダーを分解します。
カセットを押さえるバネがヘタっていますので、脱着して加熱整形します。
ピンチローラーを持ち上げましたが、元に戻ることができません。
ヘッド周りを分解して古いグリスを除去し再グリスします。
劣化しているピンチローラーを交換します。
剥がれかかっているバックテンション用のパッドを張り替えます。
左右リールとアイドラーを取り外します。
アイドラーゴムを交換します。
ゴムリングが接する面を脱脂します。
メカ背面を分解します。
ベルトがかなり汚れています。
そのためフライホイールも汚れやゴムカスが付着していますので、研磨清掃します。
カムモーターのベルトを交換します。
オートセレクタ用スイッチ接点を磨きます。
新しいベルトを掛けて組み立てます。
動作確認を行います。
ミラーカセットを用いてテープの走行状態を目視点検します。
315Hzの信号が記録されたテープを再生し、速度が許容範囲内にあることを確認します。
ヘッドアジマスの調整を行います。
バイアスキャリブレーション後に録再バランス調整を行います。
テープポジションの異なる複数のテープで録再状況を確認し、修理完了です。