AKAIのGX-F71です。
10年ほど使用していなかったものをご友人から譲り受けたということです。
イジェクトはOKです。
再生も早送り巻き戻しもリールが回りません。
カバーを開けてフロントパネルを取り外します。
ピンチローラーを指で持ち上げてみます。固着気味で戻るのがかなり緩慢です。
メカを取り出すために、バックパネルを取り外し、コントロール基板をを後ろに移動します。
ケーブルが邪魔なため、この状態で作業を進めます。
カセットホルダーと化粧パネルを取り外します。
ホルダーの両脇には、カセットを押さえるスプリングが内蔵されていますが、経年により変形しています。
スプリングを脱着して加熱整形します。
機能が回復しました。
ヘッド周りを分解します。古いグリスを除去し、再グリスします。
ピンチローラーを交換します。
背面のモーター基板を取り外します。
ベルトの当たり面を清掃します。
カムモーターのベルトを交換します。
オートセレクタ用スイッチ接点を磨きます。
リールとアイドラーを取り外します。
バックテンション用のパッドが剥がれています。
新しく張り替えます。
アイドラーゴムを交換します。
アイドラーゴムの当たり面を清掃します。
元通り組み込んで動作確認を行います。
ミラーカセットを用いてテープの走行状態を目視点検します。
315Hzの信号が記録されたテープを再生し、速度を調整します。
ヘッドアジマスの調整を行います。
オートチューニング後の録再バランスを確認します。
録音テストを行い、修理完了です。