近郊にお住まいの方からのご依頼です。
1年ほど使用しない間に故障していたということです。写真は電源ONの状態ですが、ご覧のとおり、照明のランプは点灯していますが、カウンターとメーターが点灯していません。操作ボタンにも反応はありません。
カバーを開けて、各部の電圧を測定した結果、コントロールICの故障が濃厚という結論に至りました。
コントロール基板ごと交換します。
無事復活しました。今回はメカのメンテナンス、各種調整、オーディオ回路の液漏れコンデンサー交換を行います。
動作はひととおりOKのようです。
オーディオ回路の番の状態です。白くなっているところが液漏れの影響を受けたところですので、アルコールで拭き取ります。交換は後ほど。
メカを降ろして分解を進めます。
ピンチローラーを交換します。
キャプスタンモーターユニットを引き抜きます。
ユニットを分解します。
ベルトのゴムカスを清掃します。
モーター基板の液漏れコンデンサー交換を行います。
新しいベルトに交換して組み立てます。
フロント部分を分解します。
ベルトに油分が浮き出ていますので、そろそろ寿命というところでしょうか。
プーリーを脱脂して新しいベルトを仮掛けします。
ロータリーエンコーダーを分解します。
汚れた接点を研磨清掃し、スライド接点専用グリスを処置します。
オートセレクタ用スイッチ接点を磨きます。
本体に組み込んで動作確認を行います。
再生基板を取り外します。
100μFの2ケは交換済みでした。
1μF4ケを交換します。
このジャングルのようなケーブルとスイッチ基板の下にヘッドホン基板があります。
フロントパネルを取り外し、支障となるスイッチ基板の取り外しを行います。
スイッチ基板を取り外しましたが、ヘッドホン基板の100μF2ケは交換済みでした。
録音基板の1μF4ケを交換します。
調整等に移ります。ミラーカセットを用いてテープの走行状態を目視点検します。
315Hzの信号が記録されたテープを再生し、速度が許容範囲内にあることを確認します。
ヘッドアジマスの調整を行います。
キャリブレーション後の録再バランス調整を行います。
録音テストを経て、修理完了です。