ナカミチの3ヘッドデュアルキャプスタンカセットデッキ、DR-10です。
数年前から故障していて、諦め状態だったということです。
再生を開始しましたが、リールが回らないため、即、停止します。
早送り巻き戻しはOKです。
カバーを開けてメカを取り出します。
カセットホルダーと化粧パネルを取り外します。
これは予想通りですが、バックテンションベルトが無くなっています。
ベルトは溶けて、ここと、
ここに付着していました。綺麗に除去します。
新しいベルトを掛けます。
反対側のリールも脱着してグリスアップします。
トレイ開閉を検知するスイッチ接点を磨きます。
ヘッド周りを分解してピンチローラーアームを取り外し、ゴムローラーを交換します。
コントロールモーターユニットを取り出します。
汚れた接点を磨きます。
モーターのリフレッシュを図ります。
モーターパネルを取り外します。
このベルトが溶け切れたことが再生できない原因です。
綺麗に除去し、新しいベルトと交換します。
本体に組み込んで動作確認を行います。
ミラーカセットを用いてテープの走行状態を目視点検します。
速度の調整を行います。
再生ヘッドのアジマスの調整を行います。
録音ヘッドのアジマスの調整を行います。
テープポジション別に録再バランス調整を行います。
録音テストを行いましたが、モニター再生で左右バランスに違和感を覚えました。
RCHの高域がやや減衰していましたので、バイアス調整を行います。
以上修理完了です。