A&Dの3ヘッドデュアルキャプスタンカセットデッキ、GX-Z7100EVです。
20年ほど保管状態にあったということです。
電源を入れるとトレイが勝手に開きます。
カバーとフロントパネル、底板を取り外してメカを取り出します。
カセットホルダーと化粧パネルを取り外します。
カセットホルダーを分解します。
ホルダー両サイドにはカセットを押さえるためのスプリングが内蔵されていますが、経年により変形していますので、
脱着して加熱整形します。
製造時に塗られたグリスが固まりかけてヘッド周りの動きが悪くなっています。
硬化しているピンチローラーを交換します。
ヘッド周りを分解して古いグリスを拭き取って再グリスします。
リール周りを分解し、アイドラーゴムを交換し、ゴムリングが接する面を清掃します。
モーター基板を取り外します。フライホイールの表面は綺麗です。
カムモーターユニットのベルトを交換します。
オートセレクタ用スイッチ接点を磨きます。
新しいベルトを掛けて組み立てます。
本体に戻して動作確認を行います。
ミラーカセットを用いてテープの走行状態を目視点検します。
315Hzの信号が記録されたテープを再生し、速度を調整します。
再生ヘッドと録音ヘッドのアジマス調整を行います。
キャリブレーション後に録再バランス調整を行います。
録音テストを行い、修理完了です。