AKAI製3ヘッドデュアルキャプスタンカセットデッキ、GX-73の修理依頼をいただきました。
再生時音が出ない、操作が効かなくなるなどの不具合を抱えています。
再生不可、早送り巻き戻し可といった状態です。
カバーを開けます。
この機種では、VOL類の故障が多いため、念のため、INPUTにCDPを接続してモニタースイッチを「SOURCE」に切り替えてみます。すると、RECVOLをMAXにしてもほとんどメーターが振れません。出力される音も「ブツブツ・・・」といった感じです。最初はVOLの接触不良を疑いましたが、状況から、電源ラインの故障のようです。
早速回路図とにらめっこして、テスターで各部電圧を測定していきます。すると、TR311周りに異状があることを発見しました。
そのTR311を指で摘まむと、グラグラしています。
メイン基板を取り出して確認したところ、ひどい半田割れが見つかりました。自然にこうなるとは考えにくいのですが、何があったのかは今となっては知る由もありません。
再半田を行い、無事復活しました。これでようやく整備に移れます。
メカを引き上げて分解を進めます。
ホルダー両脇に装備されているバネ(カセットを押さえつけるためのもの)が変形していますので、脱着して加熱整形します。
ヘッド周りの可動パーツを分解し、古いグリスを拭き取って再グリスします。
劣化しているピンチローラーを交換します。
リールとアイドラーを取り外し、清掃やゴムリング交換を行います。
背面のモーター基板を取り外します。
ゴムベルトが接していた面が荒れていますので研磨します。
コントロールモーターユニットのベルトを交換します。
オートセレクタ用スイッチ接点を磨きます。
新しいベルトを掛けて組み立てます。
本体に戻して動作確認を行います。
ミラーカセットを用いてテープの走行状態を目視点検します。
315Hzの信号が記録されたテープを再生し、速度を調整します。
ヘッドアジマスと録再バランスの調整を行います。
録音状況を確認し、修理完了です。


































