当店では修理のほか、年に数台程度ですが、不要機器の買取りも行っております。
先日、TC-K333ESJの故障品を買取りできないかというメールをいただきました。ところが、お話を聞いてみると、10年ほど前に走行不良で修理した際に、シングルキャプスタン仕様に改造されたということです。これは興味津々です。
改造品の故障品ということでしたので、通常よりも買取り額は安価になります。機器が到着して代金をお支払いしましたので、早速分解して状態を確認します。
左側のピンチローラーがありません。
改造というからには特別な何かがあるのかと思いましたが、何もありませんでしたので、ひととおりメンテナンスを行うとともに、ピンチローラーも正常な状態に戻してみます。これで何か不具合が発生するのでしょうか?
ある程度予想はしていましたが、かなり良好な状態です。では、なぜ左側のピンチローラーを取り外したのでしょうか?
SONYのESモデルは、左側のピンチローラー調整はかなりシビアです。わずかな狂いで簡単にテープを巻き込んだりします。
推測になりますが、それを回避する対処療法としてシングルキャプスタン仕様にしたと考えられます。
これまで他の業者が修理した機器を数多く見てきましたが、不具合の核心にたどり着くことができずに中途半端や見当違いの修理になっているケースが多々見られます。
オーディオ機器には色々な種類がありますが、メカを搭載しているカセットデッキについては、一層の経験と熟練が必要となりますので、専門店に依頼することが必要です。
それにしても、長いことやっているといろんなことがあるものです。






