最近珍しいデッキの修理が続いています。VICTORのKD-35というカセットデッキで、1977年発売、当時の価格は59800円と普及価格帯のデッキです。
このデッキは、妻が学生時代に実家で使用していたというもので、実家の大掃除により廃棄処分寸前となったものをもらい受けてきました。
元々はコンポの一部としてレコードプレーヤーやアンプ、チューナーなどとセット購入したということです。保管状態が良く外装良好ですが、動作しません。
普及価格帯のデッキにしては、内部が詰まっています。
内部にランプが点いています。受光センサーとの間にプロペラが回転していてリールの回転を検知しています。
キャプスタンベルトは珍しく角ベルトが使用されています。
メカを取り出すためにフロントパネルを外し、トレイ開閉部や録音レバーと基板とのメカニカル部を切り離します。
ケーブルがコネクタ接続でなく半田付けされていますので、ギリギリこんな状態で作業を行います。
今回の不具合個所はキャプスタンベルトとリール回転用ベルトの伸びです。1モーターで回転する仕組みになっています。アイドラーは40年経過したものとは思えないくらい状態は良好でした。
アジマスやテープ速度を調整し試聴です。キャプスタンベルトが角ベルトのためワウフラッター上は不利ですが良い音が鳴っています。
このデッキ、この後どうしましょうか?元の持ち主の妻と相談です。