少し時間が取れたので、以前から構想を練っていた機器の製作を行いました。
テープを使用するメディアでは、テープに付着したカビや埃などの汚れの除去を行わなければならないといった場面に遭遇することがあります。
それでもオープンリールの場合はテープが露出していますので、写真のように作業は楽にできますし、コンパクトカセットもそれほど大変ではありません。ところがDATとなると、カセットのロック解除や保護カバーなどの問題があり簡単にはいきません。
ということで、DAT用の専用機器を製作することにしました。
用意したのは、パイオニアのデッキメカです。ヘッドは故障したため、すでに取り外されています。
これは別のメカの写真ですが、このメカのリールの回転は、キャプスタンモーターの回転を利用しています(ベルトが掛かっているところです)。しかし、キャプスタンモーターを動かすためには制御回路が必要となり、それを製作するのは簡単なことではないので、
キャプスタンモーターを取り外し、代わりに普通のDCモーターを取り付けます。
そのデッキメカをアルミ板に取り付けます。
テープのローディングは、このモーターが担っています。
モーターを回すと可動式のテープガイドが上下します。
それぞれのモーターのスイッチと電源を接続します。
このスイッチでテープガイドが上下し、
このスイッチで左または右のリールが回転します。
使い方ですが、カセットをセットし、重し(写真はカセットデッキのフライホイールです)を載せます。
右のスイッチをONにするとテープが引き出されます。
その状態で左のスイッチをONにし、リールを回転させるとテープ走行が始まります。
テープが走行している状態でアルコールを浸み込ませた綿棒を用いてテープをクリーニングします。非常にアナログな方式ですが、テープを無理に引き出して傷を付けることがありませんし、なにより短時間で最初から最後までクリーニングできるのが非常に便利です。ジャンクパーツや余り部品を使用しましたので、製作費はゼロ円です。
以上、本日の日記でした。