VICTORの３ヘッドデュアルキャプスタンカセットデッキ、TD-V721です。
この頃のVICTORのデッキは、型番による機能や価格の構成が難しいのですが、価格や機能面から判断すると、TD-V731よりも上級機になりますので、TD-V931の前身機種という位置づけになるかと思います。
不具合の状況ですが、定番の「再生はOK、早送り巻き戻しNG」というものです。
カバーを開けます。一度は修理された形跡が伺えます。
メカは、底板を外して下から引き抜きます。
メカを取り出しました。
モーターブロックを切り離します。
左のモーターは早送り巻き戻し用、右はヘッドとピンチローラー上下駆動用です。
早送り巻き戻し用のギヤが欠けています。
代替ギヤと交換します。
もう片方のギヤもひび割れしていて、不動となるのは時間の問題ですので代替品と交換します。
専用クリーナーで再生用アイドラーゴムやピンチローラーを清掃します。
メカを本体に組み込み、動作テストを行います。
315Hzのテープを再生して速度の点検を行います。問題ありません。
再生ヘッドのアジマスを調整します。
左右同レベルの信号を入力し、バランスや録音ヘッドのアジマス調整を行います。
数種類のテープで録音再生状況を確認し、完成です。
