Audiolife - Enjoy your audio life!!

オーディオライフ:カセットデッキ、DATの販売・修理を行っています。故障でお困りの方はご連絡ください。

KX-1000

YAMAHA KX-1000

投稿日:

YAMAHAの3ヘッドデュアルキャプスタンカセットデッキ、KX-1000の修理依頼をいただきました。

この20年程は使用していなかったとのことです。

電源を入れるとモーターが高速で回転している音が聞こえます。おそらくキャプスタンベルトが切れたためです。再生ボタンを押すと、ヘッドは上がりますがリールが回転しないため再生不可です。

早送り巻き戻しは何とかできますが、アイドラーがスリップしているため動作不良です。

カバーを開けてメカを取り出します。

ハウジング内の化粧パネルを取り外します。バックテンションが伸びて弛んでいます。

加水分解で溶けていましたので交換します。

アイドラーゴムを交換します。外径14mmです。

背面から分解していきます。ベルトがありませんが、オーナー様が除去されたと思われます。

テープポジション検出スイッチの接点を磨きます。

新しいベルトを掛けます。径80mmです。

カムモーターユニットを取り外します。

このユニットの弱点は2点あります。一点目はスイッチの接触不良が起きやすいということです。汚れた接点を磨きます。

2点目は、カムモーター内部の接点が接触不良を起こしやすいことです。接触改善を図るため、カムを取り外した状態でモーターに電圧を加え、半日ほど空転させます。

リールモーターも同様に空転させます。

カセット挿入を検知する接点を磨きます。

ピンチローラーとヘッドを清掃します。

メカを本体に戻して動作確認を行います。

315Hzの信号が記録されたテープを再生し速度の調整を行います。

ヘッドアジマスの調整を行います。

スライドVOLにガリが見られますので、フロントパネルを取り外して接点復活剤を処置します。

バイアスのツマミがグラグラしていると思ったら差し込み部が割れていました。接着剤で補修します。

録再バランス調整を行います。

テープポジションの異なる複数のテープで録再状況を確認し、修理完了です。

-KX-1000
-,

執筆者:

関連記事

YAMAHA KX-1000

今日はYAMAHAの3ヘッドデュアルキャプスタンカセットデッキ、KX-1000の修理を行います。 約1年ぶりのKX-1000です。状態は「不動」です。 カバーを開けました。キャプスタンベルトが溶けてい …

YAMAHA KX-1000

ヤマハの3ヘッドデュアルキャプスタンカセットデッキ、KX-1000です。 久しぶりに使用しようとしたところ、動作不良となっていたとのことです。 リールモーターは回転しているようですが、リールが動きませ …

YAMAHA KX-1000

少し前に、1年ぶりに取り扱ったYAMAHAの3ヘッドカセットデッキKX-1000ですが、今度は別のお客様から修理依頼をいただきました。 ジャンク機をオークションで購入されたということですが、なかなか外 …

YAMAHA KX-1000

先日のKX-1000と同じ方のデッキです。 先にお送りいただいたKX-1000のスライドVOL交換用としてお送りいただきましたが、併せて不具合個所の修理等も行います。 リールが上手く回転しません。アイ …

YAMAHA KX-1000

今年2台目のKX-1000です。 「再生は不可。早送りや巻き戻しは動作するが弱々しい。」という状態です。今回はメカの不具合個所のみの修理ということで依頼を受けました。 キャプスタンは回転しているようで …

検索

2022年8月
« 7月   9月 »
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  

住所
066-0038
北海道千歳市信濃3丁目11-1-1
Audiolife 代表:小西隆幸
050-3717-0768(現在、電話での修理受付は行っておりません。当店へのご連絡はページ上部の「お問い合わせはこちら」をご覧ください)

営業時間
月〜金: 9:00 AM – 5:00 PM
土: 9:00 AM – 12:00 PM