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オーディオライフ:カセットデッキ、DATの販売・修理を行っています。故障でお困りの方はご連絡ください。

T-1000S

PIONEER T-1000S

投稿日:2023年6月16日 更新日:

PIONEERの3ヘッドデュアルキャプスタンカセットデッキ、T-1000Sの修理依頼をいただきました。

10年ほど放置している間に故障したということです。

リッドが開きません。

カバー、化粧パネル、フロントパネルを取り外し、

メカを取り出しました。

メカを背面から見たところです。アイボリー色のプーリーに掛けられたベルトが緩んでいます。

底面です。キャプスタンベルトも伸びています。

カムモーターユニットを取り出して、ベルトを交換します。

モータープレートを取り外し、伸びたベルトを取り出します。

新しいベルトを掛けます。径73mmと65mmです。

アイドラーゴムの交換を行います。カセットハウジング内の化粧パネルを取り外します。

支障となるパーツを分解していきます。

ゴムリングを交換します。

メカを元通り組み立てて、本体に戻し、動作確認を行います。トレイ開閉OKです。

ここで問題が起こりました。テープ走行もOKですが、出力にノイズが乗ります。

無音状態でメーターが振れるほどの「ジー」というノイズです。どこか接触が悪いのでしょうか?

基板を押したりケーブルを引っ張ったりしているうちに、このケーブルに触れるとノイズが変化することがわかりました。

回路図が無いので詳細はわかりませんが、ケーブルが接続されているのは、ドルビーSの録音基板と再生基板と思われます。

試しに基板の入出力コネクタを切り離してみます。

もちろんドルビーSは機能しなくなります。しかし、ノイズは無くなりました。ドルビーSの回路に故障があるということになりますが、回路図も無く、かつ、非常に複雑な回路であることから、修理は極めて困難です。オーナー様にその旨ご説明し、修理はここまでとし、調整を進めることとしました。

315Hzの信号が記録されたテープを再生し速度の調整を行います。

ヘッドアジマスの調整を行います。

オートチューニングを作動後に録再バランス調整を行います。

テープポジションの異なる複数のテープで録再状況を確認し、修理完了です。

-T-1000S
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