久しぶりに手が空いたので、1年ほどラックの飾りになっていたDTC-1000ESの状態を確認するため、テープをセットしました。
ところが、テープはローディングされますが、走行ができない状態になっていました。
その隣には、これまた1年以上放置状態のXD-001が並んでいますが、なぜかこちらも同じ状態です。(XD-001とDTC-1000ESはデッキメカが同一です。)
カバーを開けてメカの状態を目視で確認します。カセットをセットすると、可動式のテープガイドが回転ヘッドまでテープを引き上げます。ここまでは正常です。しかし、その後、再生ボタンを押すと、ピンチローラーはキャプスタンに接触しますが、リールが回転しないため、すぐにピンチローラーが元に戻っていしまいます。リールモーターユニットの故障かと思い、手持ちのパーツと交換しましたが、症状は変わりません。次に疑わしいのは、コントロール回路の故障ですが、2台とも同じということは考えられません。
何度も動作を繰り返し、目視で状態を確認します。そのときに気がついたのは、再生ボタンを押すと、ローディングモーターの回転音が大きくなるということです。ということはベルトがスリップしていることになります。ローディングまでは可能でしたので、ベルトは健常と思い込んでいました。
ベルト(右)は案の定、硬化変形していました。以前交換したのは、おそらく7~8年前です。ローディングまでは可能なものの、最後のひと押しでスリップしていたようです。左のベルトに交換し、
1日がかりの仕事でしたが、無事2台とも復活しました。まさかベルトが原因とは・・・思い込みは修理者の大敵です。