SONY製DATデッキ、DTC-1000ESの修理依頼をいただきました。
テープをセットしてもすぐに戻ってきてしまうということです。
しかし、当店での動作確認時点ではトレイが開かなくなっていました。
カバーを開けます。
ここの動作が悪くなっているようです。指で回転をアシストするとヨタヨタと開きました。
ローディングユニットを取り出します。
モーターユニットを脱着し、古いグリスを除去・再グリスし、ベルトを交換します。
ガイドレールにシリコンオイルを処置します。
デッキメカの状態を確認するため、写真のような状態で動かします。動作に問題は無いようです。
開閉状態を確認します。
再生もOKです。
念のため録音も確認し、修理完了です。
【2023/11/29追記】
オーナー様に修理完了のご連絡をし、翌日発送前の最終確認を行ったところ、少し前に私が所有するDTC-1000ESと同じ症状が発生しました。テープはローディングするものの、再生に至らず、場合によってはテープが絡んでしまうというものです。最初はメカの固着を疑がいましたが、それはありませんでした。
ロータリーエンコーダーを取り外してみます。
ギヤにひび割れが生じていましたので、ワイヤーを埋め込み補強します。
ロータリーエンコーダー本体とテープガイドを駆動するモーターのベルトを交換します。
発生頻度の少ない故障ですので、1週間ほど不具合が起こらないことを確認し、修理完了と判断します。