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DTC-2000ES

SONY DTC-2000ES 動作不安定の原因

投稿日:2023年12月20日 更新日:

半年ほど前に当店で修理したDTC-2000ESですが、動作が不安定になったとのご連絡をいただきました。

早速機器をお送りいただきました。

テープのローディングを何度か繰り返していると、ローディング完了時の「カチ」という音が無く、「CAUTION」表示となります。ただし、発生頻度は少なく、一旦正常にローディングすると、その後は普通に再生等ができます。

カバーを開けてメカを降ろします。

2000ESでは、メカ底面のMDボードの電解コンデンサー液漏れにより動作不良を起こすことがありますので、基板を脱着し、電解コンデンサーを交換します。写真左下の2.2μFのみ交換済み(他店での修理です)でしたが、触ると簡単に外れてしまいましたので、これも原因のひとつだった可能性があります。

動作確認を行います。短時間のテストでは問題は見られませんでしたが、

ローディング時の動きを目視で観察します。テープのローディングが開始されると、ヘッドが回転し始めます。しかし、ローディングが完了し、テープが回転ドラムに密着した時点で、ヘッドの回転がピタッと止まることがあることがわかりました。この状況は、他機種でも何度か経験したことがあります。

回転ドラムの表面を拡大鏡で点検すると、黒い斑点上の汚れが複数個所に見られました。これがテープに引っ掛かってヘッドの回転に支障となった可能性がありますので、ヘッドチップを損傷しないよう、慎重に綿棒とアルコールで清掃します。

念のため数日間様子を見て、オーナー様のところにお返ししたいと思います。

 

 

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