Audiolife - Enjoy your audio life!!

オーディオライフ:カセットデッキ、DATの販売・修理を行っています。故障でお困りの方はご連絡ください。

W-850R

TEAC W-850R

投稿日:

TEAC製ダブルリバースデッキ、W-850Rの修理依頼をいただきました。

長期間使用しない間に故障してしまったということです。

デッキAです。再生はOK、巻き戻しOK、早送りは、ギーという音がしますが、リールが回りません。

デッキBです。再生はOK、早送り巻き戻しはガチャという反応はしますが、リールは回りません。

カバーを開けます。

デッキ2です。早送り巻き戻し用のプーリーのベルトが消失しています。内部を探すと、デッキ1の下側から見つかりました。

デッキ1はベルトは掛かっていますが、伸びています。

デッキ1のメカを降ろしました。

背面のモータープレートを取り外します。キャプスタンベルトは表面がスベスベになっています。このメカのように、キャプスタンの回転によってメカを駆動するタイプでは、ベルトスリップが起きやすいため交換が必要です。

回転部分にグリスアップし、2本のベルトを交換します。角ベルトが径45mm、平ベルトが径65mmです。

ピンチローラーとヘッドのクリーニングを行います。

デッキ2は、マイクユニットが取り付けられています。それを取り外して、デッキ1と同様にベルトを交換します。

メカを元に戻します。デッキ1は、正常に作動しましたが、デッキ2は挙動が不審です。

再度メカを降ろして分解し、パーツのチェックを行います。写真は、カムギヤでアイドラーを駆動するレバーですが、カムの動きを受け止める樹脂製のピンが欠けています。

ピンがあった箇所にドリルで穴を開け、ビスを埋め込みます。

ようやく正常に動くようになりました。

315Hzの信号が記録されたテープを再生し、速度調整を行います。

サービス端子をショートさせると倍速再生になりますので、630Hz±1Hz程度に調整します。

デッキ2です。ノーマルスピード、

ハイスピードの順に合わせます。数値は上下しますので、630Hzが中心に振れるように合わせます。

ヘッドアジマスの調整を行います。デッキ1フォワード、

デッキ1リバース、

デッキ2フォワード、

デッキ2リバースです。

録再バランス調整を行います。デッキ2も同様です。

録音状況を耳で確認し、修理完了です。

 

-W-850R
-,

執筆者:

関連記事

TEAC W-850R

TEAC製ダブルオートリバースデッキ、W-850Rの修理依頼をいただきました。 動作確認済みということでメルカリにて購入したものの、実際には動作不良だったということです。 デッキAもBも動作しません。 …

検索

2024年1月
« 12月   2月 »
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  

住所
066-0038
北海道千歳市信濃3丁目11-1-1
Audiolife 代表:小西隆幸
050-3717-0768(留守電専用です。トラブル防止のため、当店へのご連絡は記録が残るEメールをご利用ください)
E-mail:audiolife2017@gmail.com

営業時間
月〜金: 9:00 AM – 5:00 PM
土: 9:00 AM – 12:00 PM