少し前に当店でカセットデッキを修理された方から、今回はDATデッキのご依頼をいただきました。
SONYのDTC-690です。15年前に故障して以来ということです。
電源が入りません。同様の状況は、この機種では何度か経験済みです。
カバーを開けたとたん、電源が入りました。接触不良が原因ということがわかります。
リヤパネルにはアルミ製の放熱板が取り付けられていて、そこに電源用のパワートランジスタがあります。ここが原因と考えられます。
メイン基板を取り外します。
予想通り、半田クラックが発生しています。加熱と冷却による応力が繰り返し加わったことが原因と考えられます。
再半田します。
基板上にはもう2か所、放熱板が取り付けられているトランジスタがあります。そこもわずかに半田割れの兆候が見られましたので再半田しました。
これで電源は治りましたが、イジェクトしてもすぐにトレイが閉まってしまいます。グリス切れやベルトの伸びが原因ですので処置が必要です。
メカを降ろします。
裏返してドライブ基板とリールユニットを取り外します。
このメカの最大のウィークポイントは、白黒ギヤを固定している留め具です。この機体ではまだ健常でしたが、割れて脱落し動作不可となります。
鋼製のEリングに置換します。
可動式テープガイドがスムーズに動くことを確認します。
リールユニットのギヤとリールを脱着し、グリスアップします。
カセットホルダーを取り外します。
硬化しているピンチローラーを交換します。
写真中央のカートリッジ検出スイッチに接点復活剤を処置します。
スポンジ式ヘッドクリーナーはヘッドを痛めますので撤去します。
案の定、回転ドラム表面が侵されていてザラザラになっています。楊枝と研磨剤を用いて、ザラツキが無くなるまで磨きます。
カセットホルダーの可動部にグリスアップします。
劣化しているローディングベルトを交換します。
動作確認を行います。しかし、テープによってはローディングが始まらないことがあります。
先ほどのカートリッジ検出スイッチの接触不良ですので、
写真のように、割りばしの先端でスイッチの突起部を何度か強めに突きます。これで状況は改善されます。
モード別、入出力別の録再状況を確認します。
入力切替のスイッチに触れると接触不良が起こります。
フロントパネルを取り外し、基板を取り出します。
切り替えスイッチに接点復活剤を処置します。
治りました。
ヘッドホンVOLにガリが見られますので、背面の隙間から接点復活剤を処置します。
以上、修理完了です。















































