少し前に当店で整備したGX-Z9100EVですが、突然録音が不調になったというご連絡をいただきました。
録音ができたりできなかったり、また、キャリブレーション不良などお症状があるということです。
動作確認を行います。確かに録音できたりできなかったり、レベルが不安定だったりします。また、途中、「ブツッ」というノイズが発生することがあります。
カバーや底板を取り外し、点検を進めます。何気なくメイン基板のトランジスタに目を向けると、基板が少し変色していることに気がつきました。また、指で触れるとグラグラしています。これが犯人でしょうか?
コントロール基板を取り外し、トランジスタの端子にアクセスします。
半田割れが生じていましたので再半田します。発熱の多いパーツでは、加熱と冷却の繰り返しで、今回のようなクラックが生じることがあります。
これでノイズは無くなりましたが、相変わらず録音不良です。テープを入れ替えたりすると状況が変わりますので、もしかすると・・・
ヘッドの周りを切り取ったカセットを再生すると、左右のキャプスタン間のテープが次第に撓むことが確認できました。それでヘッドタッチが悪くなり録音不良が起きたようです。これは、テイクアップ側(右側)のキャプスタンが摩耗しているときに発生します。
パーツ入手はできませんので、企業秘密の処置を施します。
撓みは無くなり、録音不良も解消されました。しかし、一点、不思議に思うのは、前回修理完了後からひと月が経過していますが、その時は問題は見られなかったことと、お客様のところに届いた後も再生では症状は確認されなかったということです。テープのテンションの変化やカセットに内蔵されているパッドとの関係が影響したのではないかと考えていますが、真実は謎のままです。














