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TC-KA3ES

SONY TC-KA3ES アイドラーギヤ破損

投稿日:2022年11月4日 更新日:

SONYの3ヘッドデュアルキャプスタンカセットデッキ、TC-KA3ESの修理依頼をいただきました。

半年ほど前から走行不良となったとのことです。

再生ボタンを押すとメカに反応はありますが、リールが回転しません。また、内部から、かすかに「カサカサ・・・」と擦れるような音が聞こえます。

カバーを開けてメカを取り出します。

分解を進めると、アイドラーギヤが破損していることがわかりました。

この機種とダブルカセットの一部に、脆い材質のものが使われていて、経年劣化により破損します。手持ちのパーツと交換します。

内部からの異音は、アース線がフライホイールに触れていたことが原因とわかりました。ベルトが交換されていましたので、その際の取り回しに問題があったようです。

ピンチローラーの表面を研磨し、専用クリーナーで処理して再利用します。

キャプスタンモーターユニットを切り離します。

きつめのベルトが用いられていましたので交換します。

モーター基板上の電解コンデンサーを交換します。

メカフロント部を分解します。

プーリーを脱脂し、新しいベルトを仮掛けします。

ロータリーエンコーダーを取り外し手分解します。

汚れた接点を研磨清掃し、スライド接点専用グリスを塗布します。

テープポジション検出スイッチの接点を磨きます。

メカを本体に戻して動作確認を行います。

ミラーカセットを用いてテープパスを点検します。

315Hzの信号が記録されたテープを再生し速度の点検を行います。

ヘッドアジマスの調整を行います。

バイアスキャリブレーション後に録再バランス調整を行います。

聴感でのテストを経て、修理完了です。

-TC-KA3ES
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