以前、当店でTEACのカセットデッキを修理された方から、今回はSONYのTC-K61のご依頼をいただきました。
録音専用機として使用しているデッキということです。
早送り巻き戻しはリールが回りません。再生はOKですが、聴感で明らかにわかるほど速度が速くなっています。
まずはカバーを開けて内部を点検します。
すると、基板アースの接続忘れが見つかりました。右写真は復旧後です。
こちらもです。以前修理された方のうっかりミスです。アース自体はテープ走行への影響はありませんが、S/N比には影響があったのではないかと推測されます。
ヘッドホン出力に接触不良が見られますので、端子を再半田します。
カセットハウジング内の化粧パネルを取り外します。
早送り巻き戻し用のアイドラーの動きが悪くなっていましたので、パーツ同士が擦れる箇所にグリスを処置します。
早送り巻き戻し共、快調に動作するようになりました。
315Hzの信号が記録されたテープを再生し速度の点検を行います。5%ほどの大幅な狂いです。
調整を行います。
ヘッドアジマスの調整を行います。
録再バランス調整を行います。
テープポジションの異なる複数のテープで録再状況を確認し、修理完了です。