本日の修理はAKAI製のカセットデッキ、GX-R70EXです。
このデッキは、GXヘッドとdbxを装備したクイックリバース機で、耐久性もあって高機能の大変重宝するデッキです。
この機体の状況ですが、テープ走行しません。
電源を入れてみましたが、キャプスタンが回転していません。ということは、ベルト切れかモーター自体の故障、あるいは制御系の故障といったところでしょうか。
カバーを開けました。フラットケーブルの結束バンドがありませんので、修理経歴がある、あるいは誰かが修理を試みようとしたのでしょうか。
メカを取り出しましょう。フロントパネルを外します。次にフラットケーブルとヘッド関係のコネクタを外し、メカを前方に引っ張り出します。
キャプスタンベルトに異常はありませんでしたので、モーターをチェックします。
背面です。モーターが3つありますね。左からキャプスタン用、リール用、モードチェンジ用です。
フラットケーブルを接続しましたが、やはりモーターは回転しません。
電圧が掛かっているか確認が必要です。
モーターに電圧14.25Vが掛かっていましたので、モーター本体の故障です。早速取り外します。
マブチ製のEG-500AD-2Bという、「12V-2400RPM、反時計回り」のモーターです。
ちなみにシールが貼ってある面の左下の穴は、モーターの回転数を調整するときのものです。
モーターを入手しなければなりませんので、ネットで検索したところヤフオクで2000円近くで新品が出品されていましたが、ちょっと高いので部品取り機から調達することにしました。
モーター交換は、最後にベルトを掛けるのが難しいので少し面倒です。
組みつけが完了し、せっかくですので、ヘッド周りやボリュームなどの接点をメンテナンスします。
ピンチローラーがかなりテカっていたので、サンドペーパーで軽く研磨しました。
バッチリです。テープ速度や音量関係を調整し、録音と再生チェックを行い修理完了です。