このブログの執筆やデッキの整備を行うときは、お気に入りの音楽を愛機で鳴らしながらということが日課となっています。とはいっても、使用するデッキは操作のしやすい位置にある同じものということがほとんどです。
DATならDTC-1000ES、CDならSL-PS700がほぼ毎日出番のあるレギュラー選手なんですが、数か月出番のないベンチウォーマーも数多くあって、それらは事実上部屋のオブジェとなっています。
それでも昨日、気が向いて3か月ほど出番のなかったDTC-55ESを使おうと思い、テープを挿入したときのことです。テープをローディング後、「CAUTION」表示となりました。
部屋の中が寒いので動きが重くなっているのかな?と思い2,3度繰り返しましたが同様です。これは故障です。ただ、整備は定期的に行っていますので故障する理由が思い当たりません。
これはバラすしかありません。早速ラックの上段からデッキを作業台に引っ張り出し、カバーを開けました。そしてテープを挿入します。
ヘッドが回転しません。少し前の記事でDTC-690のヘッド回転不良のことを書きましたが、それとは原因が違うことはこれまでの経験から直感でわかります。こういうときはまず、ヘッドが滑らかに回転するかドラム部を指で触ってみます。ただしヘッドチップには触れないよう注意が必要です。
やはり回りません。そこで、少し力を入れて回してみます。するとスルスルと回転するようになりました。
その後は何もなかったように快調に動作するようになりました。SONYのDATデッキのヘッド故障は、経験上「固着」というものが一番多いのではないかと思います。長期間使用しないうちに、原因はわかりませんが、回転部分のベアリングが固着し修復不能となってしまいます。
この機体ももしかしたらもう少しで引退になっていたかもしれません。何事も日ごろの鍛錬が必要ですね。このデッキも準レギュラーに格上げして出場機会を増やすことにします。