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オーディオライフ:カセットデッキ、DATの販売・修理を行っています。故障でお困りの方はご連絡ください。

V-8030S

TEAC V-8030S

投稿日:2023年8月17日 更新日:

TEAC製3ヘッドデュアルキャプスタンカセットデッキ、V-8030Sの修理依頼をいただきました。

昨年からテープを痛めるようになったということです。

電源をONにすると、録音状態になります。

タイマースイッチがREC状態であることが原因ですが、テープが入っていないのに録音状態になることはありませんので、何かトラブルが生じていることになります。

カバーを開けました。

原因がわかりました。このカバーは、シールドの役割と、もうひとつ、トレイが開くときにオートセレクタ用スイッチを持ち上げる役割がありますが、レバーの掛け間違いがあり、オートセレクタ(誤消去防止)のスイッチがOFF状態のままとなっていました。

スイッチのボタンが窪んでいます。

ボタンが根本から折れていましたので、破損した箇所を補強し補修します。

いい感じになりました。

メカを降ろします。

バックテンションベルトが無くなっています。これがテープを痛める原因です。後ほど対処します。

メカ後部のカムモーターユニットを取り外します。

汚れた接点を磨きます。

内部接点の接触改善を図るため、カムモーターとリールモーターを数時間ほど空転させます。

フライホイールの押さえパネルを取り外します。

キャプスタンのシャフトに注油、ベルト交換を行います。

オートセレクタ用のスイッチ接点を磨きます。

リールを取り外します。予想通り溶け切れたベルトが絡まっていました。

黒銀の模様に汚れがあるとオートストップが誤作動しますので、点検を行い、新しいベルトを掛けて組み付けます。

メカを本体に戻して動作確認を行います。ここであることに気がつきました。

リッドをのツメを引っ掛ける箇所が破損しています。過去に無理やりリッドを取り外したのでしょうか?

このままではリッドを取り付けてもグラグラします。

元通りに修復することはできませんので、ツメが引っ掛かるよう、ワイヤーを接着します。

力を入れない限り、大丈夫です。

315Hzの信号が記録されたテープを再生し、速度の点検を行います。

ヘッドアジマスの調整を行います。

バイアスキャリブレーション後に録再バランス調整を確認します。メタルテープではキャリブレーションがやや不調でしたが、劣化等のためやむを得ません。

録再状況を耳で確認し、修理完了です。

-V-8030S
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