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オーディオライフ:カセットデッキ、DATの販売・修理を行っています。故障でお困りの方はご連絡ください。

GX-Z7000

A&D GX-Z7000

投稿日:2023年8月25日 更新日:

A&D製3ヘッドデュアルキャプスタンカセットデッキ、GX-Z7000の修理依頼をいただきました。

かなり長い間、ご実家で保管されていたということです。

電源をONにすると、「ギー」といってトレイが勝手に開きます。

カバーを開けます。

メカを取り出して、カセットホルダーと化粧パネルを取り外します。

ホルダーにはカセットを押さえる樹脂製のバネが内蔵されていますが、長年の使用によりヘタリが見られます。

バネを取り外して加熱整形します。

いい感じになりましたね。

メカの状態を点検します。

ピンチローラーアームの支点部が固着しています。

ヘッド周りの可動パーツを分解します。

清掃時に処置されたと思われるグリスが固まりかけていますので、拭き取って再グリスします。

左側のリールを摘まんで回転させると、少しブレーキが効きすぎていることがわかりました。ブレーキパッドの交換が必要です。

左右リールとアイドラーも分解します。

劣化して摩擦係数が高くなっているパッドを張り替えます。

硬化しているピンチローラーを交換します。

アイドラーゴムを交換します。

ゴムリングが接する面をアルコール脱脂します。

元どおり組み付けて、ピンチローラーとヘッドがストレスなく上下動することを確認します。

背面のモーター基板を取り外します。

キャプスタンベルトが接する面を清掃します。

異音を発していたモーター、劣化したゴムベルトを交換します。

オートセレクタ用のスイッチ接点を磨きます。

新しいベルトを掛けて組み立てます。

本体に戻して動作確認を行います。

ミラーカセットを用いてテープの走行状態を目視点検します。

315Hzの信号が記録されたテープを再生し速度の調整を行います。

ヘッドアジマスの調整を行います。

録再バランス調整を行います。

CDPを接続して録再状況を耳で確認し、修理完了です。

-GX-Z7000
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