SONY製オートリバースデッキ、TC-RX715です。
使用中に突然停止し、その後ディスプレイが点かなくなったということです。
ハウジングランプは点灯しています。内部ではモーターが回転する大きな音が鳴っています。
カバーを開けます。
トレイのロックを解除してリッドを取り外します。
メカを降ろして分解を進めます。
コア抜けしないタイプのピンチローラーです。状態は良好ですので、専用クリーナーで清掃し再利用します。
アイドラーを取り外します。
背面のモータープレートを取り外します。
キャプスタンベルトは加水分解が進行し、フニャフニャ状態です。そのためモーターが空回りして大きな音が鳴っていたようです。
フライホイールキャプスタンを取り外します。
モーターユニットを取り外します。
モードベルトも伸びています。
プーリーをアルコールで脱脂します。
新しいベルトを仮掛けします。
ロータリーエンコーダーを分解します。
汚れた接点を研磨清掃し、スライド接点専用グリスを処置します。
オートセレクタ用接点を磨きます。
モータユニットを組み付けます。
仮掛けしてあったベルトをモータープーリーに掛け直します。
新しキャプスタンベルトを仮掛けします。オートリバース機は左右キャプスタンが逆の方向に回転するよう掛けてやります。
本体に組み込みます。ディスプレイも点灯し、動作も良好です。
315Hzの信号が記録されたテープを再生し速度の調整を行います。
ヘッドアジマスの調整を行います。オートリバースは往復行う必要があります。最初にフォワード、
続きてリバース側の調整を行います。
「AUTO REC」を押すと、20秒ほどでバイアスからレベルまで、すべての調整を自動で行ってくれます。
録再バランス調整を行います。
テープポジションの異なる数種類のテープで録再状況を確認し、修理完了です。