Audiolife - Enjoy your audio life!!

オーディオライフ:カセットデッキ、DATの販売・修理を行っています。故障でお困りの方はご連絡ください。

TC-K555ESA

SONY TC-K555ESA

投稿日:2024年1月17日 更新日:

SONY製3ヘッドデュアルキャプスタンカセットデッキ、TC-K555ESAの修理依頼をいただきました。

2年ほど前は正常に使用できたということです。

現在は、トレイが開きません。また、以前はテープを痛めることがあったということです。

メカを降ろしました。

分解を進めます。

左側のピンチローラーアームを下から見たところです。明らかに前方(写真では上方)にせり出しています。これがテープを痛める原因です。

位置を測定すると、1.6mmほど位置がズレていました。

分解を進めます。

劣化しているピンチローラーを交換します。

キャプスタンモーターユニットを切り離します。

モーターユニットを分解します。

先ほどのピンチローラーが取り付けられていたシャフトです。

引っ張ると簡単に抜けてしまいましたので、抜け止め処置を行い、正規の位置まで圧入します。

モーター基板上の電解コンデンサーを交換します。

新しいベルトを掛けて組み立てます。

メカフロント部を分解します。ベルトが伸びています。

プーリーを脱脂して、新しいベルトを仮掛けします。

ロータリーエンコーダーを分解します。

汚れた接点を研磨清掃し、スライド接点専用グリスを処置します。

オートセレクタ用のスイッチ接点を磨きます。

元通り組み立てます。この時点ではまだベルトは仮掛け状態ですので、

ピンセットでベルトを摘まんで、モータープーリーに掛け直します。

左側のピンチローラーは、製造時の位置に調整し組み付けます。

メカを元に戻して動作確認を行います。

ミラーカセットを用いてテープの走行状態を目視点検します。

315Hzの信号が記録されたテープを再生し、速度が許容範囲内に収まっていることを確認します。

ヘッドアジマスの調整を行います。

バイアスキャリブレーション後に録再バランス調整を行います。

テープポジションの異なる数種類のテープで録再状況を確認し、修理完了です。

 

-TC-K555ESA
-,

執筆者:

関連記事

SONY製ESデッキのピンチローラークリーニング法(ESL以降モデル)

SONYのESシリーズのカセットデッキにおいて、ピンチローラーのクリーニングを安易に行う方法は、以前以下のとおり記事にしました。 SONY製ESデッキのピンチローラークリーニング法 SONY製ESデッ …

SONY TC-K555ESA

少し前にTC-K555ESAを当店で修理された方から、もう一台、同型機のご依頼をいただきました。 トレイが開かなくなったということです。 カバーを開けて、トレイのロックを解除し、リッドを取り外します。 …

SONY TC-K555ESA

SONY製3ヘッドデュアルキャプスタンカセットデッキ、TC-K555ESAの修理依頼をいただきました。 昨年、中古故障品を入手されたということです。 イジェクトが効きません。 カバーを開けます。 トレ …

TC-Kシリーズ、ESG以降に多発する不具合

SONYのESシリーズのカセットデッキは、1989年に発売されたESGモデルから、最終モデルのKAモデルまで、心臓部のメカはほぼ同一です。もちろん、細部は都度見直しされていますが、基本的な設計は変わっ …

SONY TC-K555SA アイドラーギア破損ほか

SONY製3ヘッドデュアルキャプスタンカセットデッキ、TC-K555ESAの修理依頼をいただきました。 アイドラーギアが欠けているということです。今回はリフレッシュメニューも併せてご依頼いただきました …

検索

2024年1月
« 12月   2月 »
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  

住所
066-0038
北海道千歳市信濃3丁目11-1-1
Audiolife 代表:小西隆幸
050-3717-0768(留守電専用です。トラブル防止のため、当店へのご連絡は記録が残るEメールをご利用ください)
E-mail:audiolife2017@gmail.com

営業時間
月〜金: 9:00 AM – 5:00 PM
土: 9:00 AM – 12:00 PM