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TC-K777ESⅡ

SONY TC-K777ESⅡ トレイ開閉の不具合

投稿日:2023年8月21日 更新日:

SONY製3ヘッドデュアルキャプスタンカセットデッキ、TC-K777ESⅡの修理依頼をいただきました。

6年ほど前に他店でメンテナンスを受けたという機器ですが、最近トレイ開閉に不具合が生じているとのことです。

テープがセットされていな状態では普通に開きますが、

テープをセットすると、何かに引っ掛かってイジェクトできません。

フロントパネルを取り外して点検を進めます。最初に発見したのは、カセットホルダーの支点部のグリス固着です。ここが固着すると、ホルダーの横方向の動きに余裕が無くなります。しかし、固着部を分解し注油しましたが、直接不具合とは関係は無かったようです。

メカを降ろして何が引っ掛かっているのか点検します。

ヘッドが完全に下がり切っていないことがわかりました。そのため、ヘッド右側のテープガイドがカセットに引っ掛かっていたようです。では、なぜヘッドが下がり切らないのでしょうか?

カセットホルダーを取り外し、メカ背面から分解していきます。その時に何か違和感を覚えました。

非常に分かりにくいかもしれませんが、ヘッドを押し下げるレバーを固定しているビスが緩んでいました。これが原因です。

今回は、メンテナンスも併せて行います。リールユニットの再生用アイドラーゴムを交換します。

リールユニットを分解し、早送り巻き戻し用のアイドラーゴムを交換します。

リールベルトを交換します。

キャプスタンベルトを交換します。

ヘッドが所定の位置まで下がるようになりました。

テープをセットし開閉がスムーズであることを確認します。

本体に組み込んで動作確認を行います。

315Hzの信号が記録されたテープを再生し速度の点検を行います。

巻き取りトルクが過大になっていますので調整を行います。

ヘッドアジマスの調整を行います。

バイアスキャリブレーション後に録再バランス調整を行います。

録再状況を耳で確認し、修理完了です。

-TC-K777ESⅡ
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