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TC-KA5ES

SONY TC-KA5ES

投稿日:2023年8月27日 更新日:

SONY製3ヘッドデュアルキャプスタンカセットデッキ、TC-KA5ESの修理依頼をいただきました。

イジェクトボタンを押すと、モーター音は聞こえますがリッドは開きません。

カバーを開けます。

トレイのロックを指で解除すると少し開きますので、リッドを取り外すことができます。

メカを降ろして分解を進めます。

ピンチローラーアームとアイドラーを取り外します。

ゴムの状態は目視では問題ないように見えますが、

硬度計でゴムの硬さを測定すると、かなり硬化していることがわかりました。なお、測定中は両手が塞がっていますので、写真が取れませんのでご容赦ください

ピンチローラーを交換しました。

キャプスタンモーターユニットを切り離します。

モーターユニットを分解します。

モーター基板上の電解コンデンサーを交換します。

新しいベルトを掛けて組み立てます。

続いてメカフロント部です。ベルトが加水分解で溶け切れています。

モーターユニットを取り外します。プーリーに溶けたベルトが付着していました。

オレンジクリーナーで汚れを除去し、新しいベルトを仮掛けします。(組み立て時にモータープーリーに掛け直します)

ロータリーエンコーダーを分解します。

汚れた接点を研磨清掃し、スライド接点専用グリスを塗布します。

オートセレクタ用のスイッチ接点を磨きます。

元通りに組み付けて動作確認を行います。

ミラーカセットを用いてテープの走行状態を目視点検します。

315Hzの信号が記録されたテープを再生し速度の点検を行います。キャプスタンの摩耗が原因でしょうか?わずかに許容範囲外となっていますが、聴感上問題とならないレベルです。なお、クオーツロックのため調整はできません。

ヘッドアジマスの調整を行います。

バイアスキャリブレーション後に録再バランス調整を行います。

CDPを接続して録再状況を確認し、修理完了です。

-TC-KA5ES
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