今回は愛機CR-40の修理です。
8年ほど前に不動品を入手し、簡易的な整備を行って使用していましたが、
最近になって、再生中に勝手に停止する症状が起きるようになりました。ナカミチやケンウッドのSANKYOメカで多発する故障です。
カセットを取り出すと、テープが引き出された状態です。これは、リール回転が停止したためオートストップが働いたということになります。リールモーターの内部接点の接触不良が原因ですので、通常はモーターのOHを行いますが、今回はモーター交換を行います。
メカを取り出す際には、カバーのほか、底板も外した方が作業が容易になります。
メカを取り出しました。右写真中央がリールモーターです。
化粧パネルとカセットホルダーを取り外します。
リールモーターユニットを取り出すためには、キャプスタンモーターユニットを先に取り外す必要がありますので、固定している正面4か所のビスを緩めます。
キャプスタンモーターユニットを取り外しました。
リールとアイドラーも取り外しておきます。
リールモーターユニットを取り出すことができました。
用意したのは、SONYのESモデルに使用されているリールモーターです。規格はやや異なりますが、動作は問題無いことは検証済みです。
取付ビスの位置が僅かに異なるため、取付箇所の長穴加工を行います。
ビスはそのまま使えます。
コンデンサも移植します。
ついでですので、ベルトも交換します。
トレイの開閉を検知するスイッチ接点を磨きます。
カムモーターユニットを取り外します。
接点は比較的綺麗でした。
このモーターもトラブルが起きやすいため、リフレッシュを行います。
メカを本体に戻して動作確認を行います。テープ速度、ヘッドアジマス、入出力バランスなどの調整を行い、
修理完了です。この機種は、ナカミチの中では普及機帯のデッキですが、音は最高です。