以前当店からカセットデッキを購入されたお客様からTASCAM 112RmkⅡの修理依頼をいただきました。昨年までは正常に動作していたということですが現在は不動となっています。
大型のVUメーターが2基搭載されていて精悍なデザインです。
外装もそうでしたが、ヘッド周りや内部も新品同様の美品です。テープをセットして再生ボタンを押すと、モーターが空回りしています。ベルト切れでしょうか?
初めての機種ですのでメカを取り出すのに苦労しました。
メカ背面のプレートを外して分解していきます。大型のフライホイールが実力を物語っているようです。
空回りしていたのはモード切替用モーターです。分解してみると・・・ギヤが真っ二つに割れています。当初は接着剤での復旧も考えましたが、力の加わる箇所ですので諦め、ネットで情報を検索します。
機種名と「GEAR」という単語で検索するとヒットしました。純正品ではありませんが、このギヤが海外のサイトで販売されていました。送料込み4000円弱と少々高価ですが、背に腹は代えられません。早速オーナー様に状況を報告し、パーツを注文しました。
ギヤが販売されているということは、この機種のウィークポイントなんでしょうね。
パーツ到着まで2週間ほどかかると思いますので、できるところまで作業を進めます。写真は先ほどのギヤで駆動されるロータリーエンコーダーです。接点はまるで新品のように綺麗です。
キャプスタンベルトも状態は良好です。しかし、アイドラーゴムはトラブルの多いパーツですのでこの機会に交換します。分解を進めます。
リールメカを取り出しました。12mm*8mm*2mmのアイドラーゴムを新品に交換します。これ以降はパーツが到着してから進めます。
(続く)