「タイミングベルト交換」というと自動車のエンジンのことかと勘違いしそうですが、
DATデッキにも正式な名称で使用されています。このベルトはどこに使われているかというと、
このように、リールメカでモーターの動力をリールに伝達するために使用されています。機種でいいますと、DTC-57ES、59ES、A7、690、790、ZE700に使用されています。
今回、このベルトを取り上げたのは理由があります。DTC-59ESを出品するためにメカのメンテナンスを終えて、試運転したときのことですが、巻き戻し時にリールの回転が高速になると「タラッ、タラッ、タラッ、タラッ・・・・」と周期的な異音が発生します。
周期的な異音というのは、回転部分のバランスが狂っているときに発生することが多く、上記のメカでは、樹脂製パーツが多く使われていて、その変形等により稀に起こります。
特にこのベルトとプーリーが曲者で、経年劣化により微小な変形が生じます。それでも、
左の写真はDTC-57ESですが、タイミングベルトのテンション調整ができるよう、モーターの固定ビスの取り付け位置が変更可能となっていて、これを微調整することにより異音が収まることがあります。
しかし、今回の59ESも含め、それ以外(確か?)の機種では右の写真のようにモーターの取り付け位置は固定されていてテンション調整ができません。さあどうしたものでしょう?
結論としましては、手持ちのベルトと交換し、無事異音は収まりました。やはり微妙なベルトの変形やテンションによりバランスが狂っていたんですね。長いことやっているといろいろなことが起きるものです。