オーディオでクリーニングというとヘッドクリーニングを連想しますが、今回は筐体のクリーニングの話です。
かなり前のことになりますが、学生時代に憧れていたパイオニアのCT-9というカセットデッキをオークションで入手しました。落札したときはそれほど気にしていなかったのですが、届いてビックリ!この機種はシルバーモデルしかないのにパネルがゴールドになっています。
どうやら以前のオーナーが愛煙家だったらしく、長年の喫煙環境によりタバコのヤニが付着してゴールドになってしまったようです。その時の写真はありませんが、よくもまあここまでと感心したのを覚えています。
これは現在の写真ですが、クリーニングを行い、その時の面影はありません。
中古機器を入手したときに必ず行うのが内外装のクリーニングです。高熱を発する機器には筐体に換気スリットが設けられていますので、内部に埃がたまっていることがあります。少しくらいのものは問題ありませんが、綿埃のようになると、発火などの事故につながるおそれがありますので、程度によって刷毛と掃除機、エアコンプレッサーなどで清掃します。ただし、エアコンプレッサーを使用する場合は、飛ばされた埃がメカに影響することが無いよう注意して行う必要があります。
では外装の汚れはどうでしょうか?うかつに洗剤を使用すると痛い目に遭います。フロントパネルには、スイッチ類の周辺に文字が印刷されていますが、化学薬品で簡単に剥げてしまうことがあります。
私が現在使用しているのは、「オレンジクリーナー」というものです。タバコのヤニ汚れも綺麗に落ちます。これで落とせない頑固な汚れは「ピカール」という研磨剤でソフトに拭き上げます。ゴシゴシやると文字まで削ってしまいますので慎重に行います。
ただ、どうしても落ちない汚れがありました。
電源コードですが、下が機器の内部、上は外部のものです。外気にさらされていた部分が黄色くなっています。いろいろなクリーナーを試しましたが、表面ではなく材質自体の変色のようで、綺麗にはなりません。このコードが取り付けられていた機体は大変美品であったので、さんざん悩んだ挙句、スペア品と交換することにしました。
どなたかこれを綺麗にする方法をご存知の方がいらっしゃいましたらお知恵を拝借させてください。
※「オレンジクリーナー」や「ピカール」は、すべての機種で問題ないことを確認していませんので、使用する際は自己責任で行ってください。